ロマン主義の世界觀と芸術觀

購入: 2015-10-31 ¥400
未読 文学・評論

[投稿日] 2015年10月31日

目次 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1237843?tocOpened=1

 書名は背・標題紙・奧附とも「ロマン主義の」で中扉のみ「浪漫主義の」だが、本文中も表記は「浪漫」である。「初版千二百部」。函缺裸本。
 由良君美の推輓と覺しき後年の再刊『浪漫主義の世界観と芸術観』(牧神社、一九七八年)が時々古本に出るが(國會圖書館所藏無し)、こちらは見掛けない。牧神社版は解説も何も附されず新組にしただけである上に卷末「索引」が無くなったので、第一書房版に就くべし。CiNiiで「タイトル別名 Deutsche Romantik in neuem Licht」と採るのは誤り、それは「原著者第五版序」に擧げる關聯論文であって著書でない。
 http://ci.nii.ac.jp/ncid/BN0919385X
 「原著者第五版序」に曰く「この新らしい版を殆んど原[ルビ:もと]の姿で刊行する」(p.5)。「譯者序」に明記しないが底本“Deutsche Romantik”は二卷から成り、うち第一卷“Welt-und Kunstanschauung”(1923)のみの部分譯らしい。先行して第四版(1918)に基づくオスカー・ワルツェル/高橋禎二譯『浪曼主義の世界觀及藝術觀』(〈大村論文叢書〉大村書店、一九二一年九月)もあったが、これまた國會圖書館所藏無し。
 http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I038698665-00
 http://ci.nii.ac.jp/ncid/BN09824939
 http://ci.nii.ac.jp/ncid/BA33850332
 「フリートリヒ シュレーゲル」「カァール シュミット・ドロティク」のやうに姓名の間は一字空けにする表記法である。

内田魯庵全集 別巻 雑纂

ゆまに書房1987-12-10 ¥5,800
購入: 2015-10-31 ¥2000
未読 文学・評論

[投稿日] 2015年10月31日

 最終卷。挾み込み册子は「全巻目録」「正誤一覧」より成る。
酒鬼
當世文學通
紅葉山人の「拈華微笑」
讀小説法
當世作者懺悔
歳末最後の所感
藏書の趣味
二十世紀 質屋の車
百科全書の過去及現在
感じを現はす言葉
社會批評家としてのバアナアド、ショオを論ず
英國に於けるイブセン劇の編年書史
森鴎外論
明治の飜譯
ブランデスの讀書論
新希臘主義
移轉男
又玄夜談
語録趣味
落伍者也、失敗者也
強兵の幻滅
財産没収叩き放し
惡辣政治家の傀儡たる勿れ
余が愛讀の紀行
禁酒・節酒・小酌論の根據及び其批判
家賃は漸減すべし
小部落を作るのみ
私の趣味 私の家庭に於ける遊戯とその方法
罰金税
兒孫の爲に蓄財するの可否
歌舞伎座で見たい狂言
インカの古陶器を前にコレクションの定義を
説く魯庵氏
悲しむべき世の傾向
一番不足してゐる科學的興味
凧のウナリ
女は進歩した
諸名士の雑誌新年號觀
『文藝東西南北』 序
閲覽聽聞月録
茶代は輕きに失せず
私の此頃の生活
新著を閑却するは本當の讀書家に非ず
寫眞の話
興味深く讀んだもの
貧困時代は終始一轍
明治文藝展に就て
文化移植時代
此頃の日記
婦人に薦めたい書物
窓から眺める
手持無沙汰
我子の場合
書籍の話
進歩したと思ふこと退歩したと思ふこと
日記(一)~(七)
内田魯庵年譜 野村喬編
内田魯庵著述年譜 野村喬編
解題 野村喬
解説 野村喬

「教育・國語教育」秋期特別號 現代文學の思潮と國語教育

厚生閣1935-11-03 ¥2
購入: 2015-10-23 ¥200
未読 文学・評論

[投稿日] 2015年10月23日

 タイトルの冠稱は標題紙より採った。背では角書「教育・國語教育/臨時號」、奧附には「《教育・國語教育》特別號」とあり。
 改題單行本『新文藝思潮と國語教育』(一九三六年九月)と目次變らず、同紙型なるべし。
 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1220693?tocOpened=1
 http://www.geocities.jp/moonymoonman/i/shinbungeisichou.txt

英雄崇拜と看板心理

忠誠堂1930-12-15 ¥
購入: 2015-10-23 ¥400
未読 社会・政治・法律

[投稿日] 2015年10月23日

目次 http://awatasan.web.fc2.com/kansoku/kyuuban/chyosyo/eiyuu/kyu_moku.html
一五、廉価多賣と出版資本主義の確立
一六、出版戰、弱肉強食の辯[目次では「辨」と誤植]
一七、圓本全集の運命
ほか

 歿後編纂の「社會批評」。「編者序」は小栗慶太郎。三方小口を赤に染める。線引き多。

回想 岩倉規夫

岩倉規夫先生追悼録刊行会1991-01-15 ¥
購入: 2015-10-23 ¥300
未読 自伝・伝記

[投稿日] 2015年10月23日

 書名の「回想」は小字。事務局は冨山県人社。「正誤表」一葉挾み込みあり。寄稿者は川瀬一馬、福井保、酒井悌、八木福次郎、津田秀夫、藤子不二雄Ⓐら七十九名。國立公文書館初代館長にして『讀書清興』等の著者である古書好きな所に關心あるが、當然ながら官僚としての交際の方が多い。

日記の目録――雑誌の部――

田熊渭津子1990-08-30 ¥
購入: 2015-10-23 ¥300
未読 文学・評論

[投稿日] 2015年10月23日

 『日記の目録――近代文学を中心とした――』「あとがき」の「雑誌掲載の日記は,別の形でまとめるつもり」といふ豫告が八年後に果されたもの。文學者を主として人名五十音順排列。稻村徹元舊藏書と覺しく、貼り込み・挾み込み・書き込みあり。

改訂増補第二版 出版事業とその仕事の仕方

峯文莊1937-06-01 ¥
購入: 2015-10-23 ¥1000
未読 本・図書館

[投稿日] 2015年10月23日

 函缺。發賣所栗田書店。ジャケットは表1「讀者諸氏へ」表4「書店各位へ」を著者筆蹟により印する。
 https://pbs.twimg.com/media/CXy9-3lUAAApr09.jpg
 初版一九三五年八月刊(國會圖書館所藏無し)に加へ、姉妹版『賣れて行く本の話』(一九三六年九月)のうち「一 原稿の出來るまで」を除く二~一六章を「第二 取引(賣行實績の實例談)」「第三 參考(自己の知識とすべき話色々)」として取り込み、「相應に訂正や増補の筆を入れて」(「序」p.3)成ったもの。
Cf. http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1261232?tocOpened=1

目次 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1220299?tocOpened=1

マイクロフィルム版 『明治期國學研究雜誌集成』 解題・総目次

雄松堂出版1996-11-20 ¥
購入: 2015-10-23 ¥500
未読 人文・思想

[投稿日] 2015年10月23日

 「非売品」、國會圖書館所藏無し。

明治期國學研究雜誌集成


 本書は、版元サイトで全文PDF公開されてゐた。
 http://www.yushodo.co.jp/wp-content/uploads/ysd_a_gc1644_li_kokugakuzasshi.pdf
 『東京大学国文学研究所所蔵 本居文庫』「総記」の部に含まれるもの。
 http://www.yushodo.co.jp/book/ysd_a_gc1645/
 四雑誌を收めるうち『如蘭社話』『皇典講究所講演』については深萱和男『明治の国文学雑誌』(〈笠間選書〉笠間書院、一九七八年二月)も參照すべし。言及しない木野主計解題は不備である。神道イデオロギーを離れて考證性に注目した近代國學史の再編にもよすがとならう(Cf.藤田大誠『近代国学の研究』弘文堂、二〇〇七年)。
 總目次はノンブルを採ってをらず、著者名索引も無し。

花辛夷 生松敬三の思い出

生松み祢1991-02-12 ¥
購入: 2015-10-23 ¥500
未読 人文・思想

[投稿日] 2015年10月23日

 追悼 生松敬三
Ⅱ 思い出の生松敬三
Ⅲ 書簡より
Ⅳ 主要著書をめぐって
Ⅴ 付記、年譜 他 
 通常卷末を締めるべき「生松敬三 年譜」「生松敬三 主要著訳書目録」が、續く生松み祢「夫 生松敬三とその周辺」(pp.357-472)の長さの餘り、所を失った感あり。その熱意の分、充實し行き屆いた編輯の一册で、饅頭本では上出來の部類だらう。生松み祢「あとがき」に「手さぐりの作業に手間どりまして上梓が大幅に遅れて」(p.473)とあるのも宜なるかな。「お手伝いをねがった小泉淳二さん、美しい本に仕上げて下さった樋口至宏さん」(p.474)ともある。小泉は晩年の受業生、樋口は人文書院・鳥影社等で編輯者、奧附に「印刷・製本協力 鳥影社」とあり。

高田半峰片影

早稻田大學出版部1940-10-30 ¥
購入: 2015-10-23 ¥500
未読 自伝・伝記

[投稿日] 2015年10月23日

 著者名「斬雲」は本文首題より採ったが、函・表紙・標題紙に標記無く、奧附では「薄田貞敬」。書名表記は函・表紙・標題紙では草書で「半峰」、目次内題・中扉・奧附でも活字で「半峰」だが、本文首題では「半峯」であり、本文中でも「半峯」である。
 「昭和十五年十月十五日發行/昭和十五年十月三十日改訂發行」。國會圖書館は初版改訂版共にあり、改訂の差異如何。
 高田早苗述・薄田貞敬編『半峰昔ばなし』(一九二七年十月、内題では「半峯」)の「姉妹篇」(田中穂積「序」)と言ふがこちらの方は古書に見掛けない。自傳に對し一九三八年歿後の本書は「知人を歴訪し、先生に對する毀誉褒貶有りと有らゆる材料を蒐集し、半峰側面觀の矢鱈縞を織上げんと試みたと云はるゝ」(「序」)。
 著者について「序」の曰く、「先生の推薦に依て知名の士の傳記を起草した幾多の經驗を有し、殊に文壇處女地たる傳記文學に於て、其開拓に任ずる抱負の上から考へても」云々。薄田斬雲にさやうな高志ありしか。