モダンガールと植民地的近代――東アジアにおける帝国・資本・ジェンダー

岩波書店 / 2010-02-26刊 / ¥3,456
ウィッシュ 歴史・地理

[投稿日] 2010-06-05

1.森 【2010-06-04 9:0】
 編者の一人である坂元ひろ子著の『連鎖する中国近代の“知”』(研文出版、2009.11)がAmazonに情報無いため登録できぬ。cf. http://www.bk1.jp/product/03235517
2.kamiyam 【2010-06-04 9:0】
昨年からいつになったらAmazonに情報が登録されるのかと思っていましたが、いつまで経ってもされませんね。研文出版や柏書房はデータがごそっと抜け落ちているようです。売れない本は必要ないということでしょうか。
3.ekura 【2010-06-06 9:0】
Amazonと取引していないということではないでしょうか。岩田書院さんもたしか新刊ニュースの裏便りで言ってたと思いますが、抜かれるマージンがけっこう割高で、何千部も売れれば得になりますけど、何十冊単位でしか売れないちっちゃいとこだとキツいようです。
4.森 【2010-06-08 9:0】
 やはりAmazon獨占状態はよくないなあ……などと言っても、部屋滿杯の藏書のうち新刊の定價で買った本が本棚一段分程も無い古本者の言葉では空しい。

目次 http://www.iwanami.co.jp/moreinfo/0253060/top.html

文藝復興 ダンテとプラトンとの愛の理想

購入: 2015-09-12  /¥200
未読 人文・思想

[投稿日] 2015-09-12

 著者名は標題紙では小書きしないが「譯者序」p.3の表記に從った。函では「J・A・シモンヅ」、本體背には「シモンヅ」とのみ。同じ田部重治譯で同書名のペーター著があるので紛らはしいが、本書は「大英百科全書のために書いた「ルネッサンス」と云ふ一篇」(p.5)の飜譯である由。
 奧附に「昭和九年一月十二日初版千二百部發行/昭和十四年十月二十五日二刷五百部」とあるも、間に一九三七年三月新裝版があったらしい。
 http://ci.nii.ac.jp/ncid/BA38690696
 また、「ダンテとプラトンとの愛の理想」は副題といふより附篇の題であるが(田部譯『ダンテとプラトーとの愛の理想』人文書房、一九三〇年十二月、の改譯收録か)、圖書館目録には採られてない。函にのみ標記され本體に記載無き故か、或いは初版・新裝版には無かった附加かもしれない。
 卷頭に「譯者序」(昭和八年十二月、pp.3-6)あり。

目次 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1237714?tocOpened=1

異版
『歐洲文藝復興史』人文書房、一九三一年二月 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1260196?tocOpened=1
『文藝復興 他一篇』〈改造文庫〉改造社、一九四〇年二月 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1689517?tocOpened=1
『文藝復興』日本文庫、一九四八年四月 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2993416?tocOpened=1
 他に増田重光、斎藤祐蔵による譯もあり。

歴史の構造 (1940年) (富山房百科文庫〈第109〉)

冨山房 / 1940刊 / - /
購入: 1995-11-09  /¥200
讀了: 2010-10-10 哲学・思想

[投稿日] 2010-10-10

 一九九五年末に買って、讀んだ形跡もある。が、内容全く記憶に無し。
 『ディルタイ著作集 第四卷 歴史的理性批判』(創元社、一九四六年十二月。書名はジャケット・表紙・挾み込みリーフレットによる、扉・奧附では「ディルタイ全集」)所收の別譯「精神科學に於ける歴史的世界の構成」を讀みながら對照したが、まるで得る所が無い。獨哲の連中は何を有り難がってゐたのやら。それは時代の限界とするにせよ、いま法政大学出版局がディルタイ全集を延々刊行中なのだが、こんなものに肩入れして大丈夫だらうか?

ギリシア人の世界

筑摩書房 / 1943-10-05刊 / - /
購入: 2016-08-26  /¥200
未読

[投稿日] 2016-08-26

目次 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1039078?tocOpened=1
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000039-I001490054-00

 國會圖書館では書名を「ギリシャ人の世界」と誤る(ので、修正させた)。
http://id.ndl.go.jp/bib/000000663580

ハリネズミと狐――『戦争と平和』の歴史哲学 (岩波文庫)

岩波書店 / 1997-04-16刊 / ¥2,290
購入: 2010-09-23  /¥251
讀了: 2010-09-23 歴史・地理・旅行記

[投稿日] 2010-09-23

 主題のトルストイ論としてよりそれと重ねられるジョゼフ・ド・メーストル論を中心に展開して貰ひたくなる(そしたらカール・シュミットと對照する興味も出るし)。それでは人目を引くまいが――『バーリン選集4 理想の追求』所收「ジョセフ・ド・メストルとファッシズムの起源」を讀むべきか。
 バーリンが「現実感覚」(p.116)と呼ぶ概念を可能性感覺(ムージル/大川勇)と裏腹のものとして讀み換へられよう。自由と責任などといふ道徳臭のする議論(カントにおける實踐理性の問題)としてよりも、歴史の認識論として受け取ってやりたい(可能性と言っても、鹿島徹『可能性としての歴史』みたいだと不滿だが)。「かわりの可能性――「そうなったかもしれない」を計算するわれわれの能力の弱さから生ずる限界」(p.133)といふ限界づけ、これはそれと明示されてないがカント流の批判主義であらうから、求められるのは歴史的理性批判(ディルタイ)といふことになる。いや、歴史的判斷力批判か? 願はくは、現實感覺/可能性感覺の樣相論が歴史敍述に即して思考せられむことを。

ビザンツ世界の思考構造―文学創造の根底にあるもの

岩波書店 / 1978-04刊 / - /
購入: 2010-09-04  /¥100
未読 文学・評論

[投稿日] 2010-09-04

 クルツィウス『ヨーロッパ文学とラテン中世』流のレトリック論でもある。
 大塚信一『理想の出版を求めて』に編輯の回想あり。
http://www.transview.co.jp/books/4901510428/top.htm

エッセイとは何か (りぶらりあ選書)

法政大学出版局 / 2003-03刊 / ¥3,564
購入: 2011-01-20  /¥1500
讀了: 2011-01-28 文学・評論

[投稿日] 2011-01-20

 教科書にも使へるといふ惹句だが、それなら譯はもっと親切にできるだらう。さうしないと理解されまい。
 シャルル・ペギーなんか、フランス本國ではさておき、日本では例に出されても理解が得られまい。
 ジェラール・ジュネットの『フィクションとディクション』を使ってエッセイのジャンル論をやる所は殊に興味深かったが、書名を『虚辞と措辞』と譯して何の註釋も無いやり方は、いささか首を捻らされる。

http://web.archive.org/web/http://epave.way-nifty.com/shimozawa/2004/05/_.html

ストイックなコメディアンたち―フローベール、ジョイス、ベケット (転換期を読む)

未来社 / 1998-11刊 / ¥2,052
 /¥0
讀了:  文学・評論

[投稿日] 2009-10-29

 表題からは判りにくいが、マーシャル・マクルーハンの弟子がウォルター・オングに獻げた小著。つまり文學論としてよりも、『グーテンベルグの銀河系』『声の文化と文字の文化』と共に讀まるべき本。メディア論的な精神史とでも言はうか、活字印刷が人間の思考や思想のあり方をどう變へたかがこの本の基底にある關心で、特に第二章のジェームズ・ジョイス論に組み入れられたといふ「書物としての書物」の論が刺戟的だった。活字人間たることを自任する者にとっては、我が事として思ひ當る評言が隨所に見られて、そこが面白い。
 拙文「註(についての註)」に引いた。
http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Library/1959/notes/comment.htm

目次 http://www.miraisha.co.jp/np/isbn/9784624934224