選書日本中世史 2 自由にしてケシカラン人々の世紀 (講談社選書メチエ)

講談社 / 2010-06-11刊 / ¥4,238
購入: 2010-10-16  /¥900
讀了: 2010-10-31 日本史

[投稿日] 2010-10-16

 自著・自論文の參照が註に多く、これまでの研究を一般向けに噛み碎いた感じ。確かにこの本から遡って讀めば『公共圏の歴史的創造』も解りやすくなる。しかし大事なところは專門論文に讓ってしまった感じも與へる。併讀せざるを得ないのか。 
 だが、近代性をターゲットにする著者の問題設定からすれば、中世史よりも、もっと近世乃至初期近代に踏み込んでよいのでないか。出版と讀書革命とを扱ふ終章をむしろメインとして貰ひたくなる(これは中世人に同情の無い、あまりに近代讀者の讀後感に過ぎるかも)。
 中々さうならないのは、中世史に於る程の研究や論爭の蓄積された厚みが無いからだらうか。實際この本は、戰後歴史學における中世史研究の學史・研究史論としても讀めるところが取り柄でもある。

目次 http://blog.livedoor.jp/ppdwy632/archives/51477192.html

絵を読む文字を見る (アジア遊学)

勉誠出版 / 2008-05刊 / ¥2,160
購入: 2010-10-16  /¥800
未読

[投稿日] 2010-10-16

109號「特集 絵を読む文字を見る 日本文学とその媒体」、小宮山博史・府川充男・家辺勝文ら印刷史研究者が寄稿。
目次 http://bensei.jp/index.php?main_page=product_book_info&products_id=10360

現代歴史学入門 (1965年)

有斐閣 / 1965刊 / - /
購入: 2010-10-16  /¥500
未読 古書

[投稿日] 2010-10-16

 III「歴史学の方法(2)――史料の批判と解釈――」―§2.「史料の理解」(堀越孝一)が目當て。科學認識論に踏み込んでゐるのは歴史學者としては珍しい。コリングウッド批判も妥當だらう。

目次 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/3049118