[投稿日] 2009-10-29
年: 2009年(169件)
▼マックス・ウェーバーにおける歴史科学の展開
[投稿日] 2009-10-29
歴史主義を問題にしたウェーバー自身に歴史主義的考察を適用することによってウェーバー思想の變化(つまりそれも歴史だ)を捉へてゐて、狙ひ所はいい。平明な文章も好感が持てる。ウェーバー屋さんに留まらずに、史的認識論や歴史學方法論に寄與してくれることを期待したい。
『マックス・ウェーバー 普遍史と歴史社会学』も見ること。
http://www.sociallibrary.jp/entry/4872622251/
目次 http://www.minervashobo.co.jp/book/b49453.html
▼若き高杉一郎―改造社の時代
[投稿日] 2009-10-29
一般的には惡くない本だらう。讀んで新知識は得られ、ためにはなった。が、趣味ではない。
▼挑発としての文学史 (岩波現代文庫)
[投稿日] 2009-10-29
新規追加の一篇「受容理論――その知られざる前史を顧みて」も含めて、なぜ「期待の地平」とか受容美學とかいふ新たな提言よりも、文學史史(文學史が過去に研究・著述されてきた歴史)を述べた部分の方が面白くて、ためになるのだらう。さう感ずるのは、何も私が歴史的知識が好きな後ろ向きの人間だからばかりではあるまい。譯註と譯者解説は立派だが、日本の讀者の受容状況では(ましてや日文協流では)空回りだったと思はれるのが惜しい。
▼匂へる園〈第2輯〉現代軟派文献大年表 (1933年)
[投稿日] 2009-10-29
▼活字印刷の文化史
[投稿日] 2009-10-29
▼「訓読」論 東アジア漢文世界と日本語
[投稿日] 2009-10-29
▼三大編纂物 群書類従・古事類苑・国書総目録 の出版文化史
[投稿日] 2009-10-29
▼新薩摩学 5 雑誌「改造」とその周辺 (新薩摩学シリーズ)
[投稿日] 2009-10-29
ツッコミ不足の論文集。そこが知りたい、ってところに書き込みが足りない。
▼本を読むデモクラシー―“読者大衆”の出現 (世界史の鏡 情報)
[投稿日] 2009-10-29
淺い。さういふ讀者設定なのか?
フランスで瓦版に當るものはカナール canardとも呼ばれ、p.90以下に取り上げてゐるが、しかしそこで「「カナール」という名前自体、一九世紀になって付けられた蔑称」(97ページ)とするのは疑義あり、平井隆太郎「噂の病態――「新聞の鴨」について」(平凡社『月刊百科』一九八二年二月號「特集 噂」)はドイツの新聞學者に據って十六世紀から見られる用法としてゐた。canard(鴨)の語源説も、宮下が紹介するものより平井が述べるグリムの辭書の説の方がドイツ語Zeitungsente(新聞アヒル=誤報、虚報)との對照も含めて説得力があるやうに見受けるがどうか。
目次 http://www.tousuishobou.com/sekaishinokagami/503-9.htm
▼西洋古典こぼればなし (同時代ライブラリー (238))
[投稿日] 2009-10-29
收録文中「音読と黙読――歴史上どこまで確認できるか――」は、書物史に關心ある者にとりて必讀なり(初出の註を省けるは遺憾なれど)。
また「二人の古典学者について」等、文獻學者A・E・ハウスマン(詩人としてではなく)に就ての所述が殊に興そそる。前著『語学者の散歩道』(研究社出版、1991)のハウスマン評と併せ讀まば更に興味増すべし。おゝ偉大なる學匠詩人ハウスマンよ……ホンマ難儀なお人やなあ。
この愛すべき畸人と對比せられるもう一人の古典學者ギルバート・マリや、延いてはマリが傾倒せしジェーン・エレン・ハリスンらケンブリッジ・リチュアリストへの批判には專門柄傾聽すべき言あり。附記して參照を請うてゐる「悲劇の起源は祭祀か」(『現代思想』一九七三年八月號)も、讀まいでおかれうか。本邦にても福田恆存から西郷信綱まで依據せる『古代藝術と祭式』が誤謬學説なりけりと知られる。
文體は平易にして考證癖を含みつつ自づから諧謔味を漂はすあたり、手に入ったもの。著者も自覺の上ならむ、師・田中美知太郎の著を英譯する話や「ラテン語版『クマのプーさん』など」は文體論として讀むも可なり。但し後者にて指摘せられたる通り、ラテン語はおよそ樣々なることが言ひ得るも中に言ひにくきこともあり(p.173)とせば、その傳にて同樣に、柳沼の文章は趣味あれどもこの文體にては論じ切れぬことも何かあるべし。それは何か?
拙文「校正癖 あるいはコレクトマニア綺譚」で參照した。
http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Library/1959/GS/correct01.htm#sec2
▼明治大正言論資料 (20) 明治新聞雑誌関係者略伝
[投稿日] 2009-10-29
『明治新聞雑誌関係者略伝』、奮發してやっと買ったが……早まったか。條野採菊(山々亭有人)みたいな初期新聞界の著名な人が立項されてないのは案外だ。それよりも有名人の項を見ると、なほ失望する。西田長壽はなぜこんなに遠慮しいしいでないと書かうとしないのだらう。しかしこの人名事典の本領は、他では引けない無名の人を拾へることにあるから、使ひこなすにはこちらに素養が要るだらう。その手懸りとクロス・レファレンスのためには、やはり索引つけてくれなくては。
http://www.msz.co.jp/book/detail/00950.html
▼瘠我慢の精神 福沢諭吉「丁丑公論」「瘠我慢の説」を読む (朝日文庫)
[投稿日] 2009-10-29
▼大学の誕生〈上〉帝国大学の時代 (中公新書)
[投稿日] 2009-10-29
▼大学の誕生〈下〉大学への挑戦 (中公新書)
[投稿日] 2009-10-29
▼法のことば/詩のことば―ヤーコプ・グリムの思想史
[投稿日] 2009-10-29
▼近代中国における民俗学の系譜―国民・民衆・知識人
[投稿日] 2009-10-29
▼遠野奇談
[投稿日] 2009-10-29
▼贈与論 (ちくま学芸文庫)
[投稿日] 2009-10-29
▼小松左京自伝―実存を求めて
[投稿日] 2009-10-29